2014年8月20日水曜日

1,600円以上通話しない人は「スマ放題」に変更してはいけない - ソフトバンクの新料金プラン「スマ放題」への変更をシミュレーションしてみる

iPhone4SからiPhone5sに機種変更した際、LTEが使えるようになったの同時にパケット定額(パケットし放題フラット)の料金が1,000円ほど上がりました。そして今回、ソフトバンクが「スマ放題」を発表し、料金体系を大きく変更してきました。新規契約の場合はこれを選ぶことになりますが、既存のユーザーは、現在のプランを継続するか、それともプラン変更するか選択することができます。



スマ放題にプラン変更するとどうなるかシミュレーションしてみる


まず、現在の筆者の状況は以下の通りです。
  • iPhone5s(32GB) ← Phone4S(32GB)からスマホ下取り割で機種変更・分割払い
  • ホワイトプラン +パケットし放題フラット for 4G LTE
  • あんしん保証パック・テザリングオプション(無料中)・Wifiスポット(無料中)
これは、iPhone5sユーザとしては比較的ありがちなプランだと思います。

「スマ放題」で何が変わったか?


まず、料金比較の前に、今回登場した新料金プラン「スマ放題」のポイントを挙げておきます。
  • 通話し放題(通話料の定額化・ただし国内に限る)
  • データ定額は上限容量を複数の選択肢から選択(2GB/5GB/10GB/15GB/20GB/30GB)
実質通話料の安いフィーチャーフォン(ガラケー)と比べた際に、iPhoneなどのスマートフォンは通話料はこれまで割引が少なく、2台持ちしていた人も多かったと思いますが、今回のプランでは、国内通話は通話相手によらず定額になり、支払い上限が決まって安心なプランになりました。通話料の定額化に伴い、従来のホワイトプラン(934円/月)から、(新)基本使用料(2,700円/月)へと基本料金が増額されました。

一方、データ通信の方はというと、これまでの「パケットし放題フラット」で提供されていた7GBに直接対応するのプラン無くなり、5GBが標準的な選択肢として示されています。パケットし放題フラット(5,200円/月)からデータ定額5GB(5,000円)というのは多くのiPhoneユーザにとっては値上げに等しいですね。10GBのプランはキャンペーン価格でも8,000円ですから多くのユーザにとって選択肢にはならないでしょう。一方、新プランではパケットの繰り越しが出来るようになるなど、条件が少し変化しています。

通話量が少ない場合のシミュレーション


上記を踏まえつつ、2014年7月の実際の請求金額を例に、筆者が「スマ放題」にプラン変更するとどうなるか試算してみます。

  • 基本料金: ホワイトプラン 934円 → 新基本利用料 2,700円 (+1,766円
  • パケット定額: 5,200円(7GB) → 5,000円(5GB)(-200円
  • 通話料: 700円 → 0円 (-700円
  • オプションサービス: 800円(S!ベーシックパック/あんしん保証パック) (±0円
  • その他: スマホ下取り割(-1,074円)/ユニバーサルサービス料(3円) (-1,071円
  • 月々割: -2070円 (±0円
  • かいかえ割: -1,000円 (±0円
  • 端末代金: 3255円 (±0円

ということで、総額では、
6,748円 → 7,614円 (+866円)(税抜き)
と、900円近く損をするという結果になってしまいました。単純計算ですが、プラン変更して得するためには(866円+700円=)約1,600円以上の通話が必要ということになりますね。


スマ放題へのプラン変更は必須ではない - 機種変更も可能!


そんなわけで、通話が少なくデータ通信量の多いユーザーはプラン変更すべきではない、という結論になります。実際、今回の新プランは、逼迫したパケット通信の緩和を誘導しつつ、ユーザー単価の向上を目論んでいると受け止めて良いかと思います。こうした実質値上げはソフトバンクだけでなく、(いつものことながら)3社横並びですので、ユーザーは忍耐強く受け入れるしか無いのかと少し悔しい気がします。

ともあれ、現在、旧プランで利用中のユーザーは一度プランを解約すると二度と戻れないので注意が必要です。また、この記事を書いている2014年8月20日現在、機種変更の際にプラン継続をすることは可能となっていますので、ショップの窓口担当者の言葉に惑わされず、最適なプランを選択するようにしましょう。
→ ソフトバンクHP FAQ:[スマ放題]ホワイトプランは、今後加入できなくなりますか?
※ソフトバンクHPに明確な文章での記載はありませんが、「パケットし放題フラット」はホワイトプランに結び付けられているパケット定額サービスなので、ホワイトプランが継続できること=パケットし放題フラットも含めてプランを継続できること、と考えて良いものと思われます。