2014年7月14日月曜日

フレッツ光マンションタイプを引っ越してみた - フレッツ光ネクストへの移行、光コンセントの移設費用は?

筆者はこれまで賃貸マンションでNTT東日本のBフレッツを利用してきましたが、先日、引っ越しをすることになり、ネットワーク環境も引っ越しをしました。NTTという会社は昔からお役所対応で有名ですが、今回も(結果オーライだったのですが)例に漏れずいろいろありましたので、誰かの役に立つかも知れない情報として、顛末を記しておきたいと思います。


引越し先に光ファイバーが敷設済み、しかし場所が気に入らない…


引っ越し先の物件を決めた時に、電話のモジュラーコンセントがリビングと子供部屋(予定)にあることが確認できました。この時まだネット環境の引越しのことはそれほど意識していなかったのですが、子供部屋(予定)の電話コンセントの脇からチョロっとケーブルが出ており、小さな箱(光ローゼット)がぶら下がっていることに気づきました。
私 「これって、光ファイバーですか?」
不動産屋 「そうですね」
私 「ここって、ネットは光ファイバーなんですかー」
不動産屋 「そうですねー」
私 「光ケーブルって、子供が引っ掛けても困るし、リビングに移設できますよねえ?」
不動産屋 「まあ大丈夫じゃないですかねえ」
と、そんな感じで適当にやりとり。その後、不動産屋(管理会社も兼ねている)から、
ネットはNTTのフレッツ光ネクストが利用可能
光ファイバーを移設工事をする場合は、オーナー許可取るので一報下さい
というコメントを情報をもらいます。これまで「Bフレッツ」のマンションタイプ(マンション内はメタル配線のVDSL方式)だったけど、今回は「フレッツ光ネクスト」のマンションタイプか…光ファイバーが室内まで来ている以外に何が違うんだっけ?別にメタル配線でも構わなかったんだけどな、そのほうがルーターの設置場所を選びやすいのに…などと考えを巡らせます。



電話とネットの引っ越しをNTT東日本にまとめて申し込む


さて、引っ越し日まで2週間を切った頃、まずはNTT東日本のウェブサイトから固定電話とフレッツの引っ越しを申し込みました。
メニューから「電話のお引越し」を選び、どんどん入力していきます。(フレッツ光、フレッツ・ADSL等のインターネットサービスも併せてご利用の場合は、お引越しの3週間程前までにお申込をお願いいたします。と書いてありましたが、今回は同じ局番内の引っ越しということも幸いしてか問題になることはありませんでした)

この時点で、光コンセント移設の工事費用についても少し下調べ。引越しに伴うフレッツ光の工事費用はキャンペーン中で基本的に無料だと判明。ただし、特殊な工事などが発生する場合はその限りでない…といかにもNTTらしい「やってみないといくら掛かるか分かりません」的な予防線が張ってあります。
  • 転居される方へ フレッツ光の移転手続き(→リンク
ネットで少し調べてみると、実際の工事(←変な言い方ですが…)が発生する場合、2~3万円程度はかかるようです。前の住人を恨みつつ、まあ仕方ないか、と覚悟を決めます。


NTTから電話連絡が来るも…移設工事できないってどういうこと?


翌日、NTTから電話がかかってきます。
オペ 「電話とネットのお引っ越しのお申込みですね」
私 「はい」

私 「光ファイバーを子供部屋からリビングに移設していただきたいんですが…」
オペ 「少々お待ちください」

オペ 「大変申し訳無いのですが、光ケーブルは移設できないことになっております」
私 「…え?」
NTTから予想外の回答が。
私 「どうやっても対応できないのですか?」
オペ 「申し訳ありませんが…」
私 「戸建ての場合とか、移設対応とかしますよね?」
私 「マンションだとダメとか管理会社の許可とかそういうことですか?」
私 「有償対応でやっていただけると思っていたんですが…」
オペ 「申し訳ありませんが…」
オペ 「…」
オペ 「では、少々お待ちください…」
…(しばらく待つ)
オペ 「代替案なのですが、室内で光ファイバーを延長することは可能みたいです」
私 「…室内で引き回すのはちょっと嫌なんですが、現実的なんですか、それ?」
オペ 「最長 5メートルのケーブルをご用意できますのであとは当日に工事のものに…」
私 「いや、壁伝いに5メートルじゃ全然足りませんよ?」
私 「…」
私 「…再確認ですけど、移設工事はどうしてもできないんですか?」
オペ 「申し訳ありません…」
私 「…分かりました、光ケーブルの位置はそのままで手続き進めて下さい」
ある意味、根負けです。


納得行かないので別ルートから攻めてみる


NTTのオペレーターとの会話が要領を得なかったので、さらに翌日、今度はフレッツのサポートセンタに電話してみることに。前日の経緯を全て話したところ、「なるほど、分かりました、調べて対応部署から返答するのでお待ちください」と。その後、結局最初のNTT東日本の受付センターに振り戻されたようで、前日のオペレーターの上司と名乗る人が登場。
私 「昨日、どうしても移設工事できないと言われたのですが…」
上司 「工事は建物のことがありますので私どもだけでは決められないので…」
私 「それって、管理会社の許可があれば良いということですか?」
上司 「そうですね」
私 「…(おい)」
私 「管理会社(オーナー)許可は得られますよ?」
上司 「では、あとは工事のものが当日伺った際に工事できるか確認しますので」
私 「分かりました。工事って有償ですよね?2~3万って聞いたんですが」
上司 「有償ですね。そのくらいで済むとは思います」
私 「では、宜しくお願いします」
やはり、ダメだった最初のオペレーター氏。とは言え、上司の方も基本的には移設工事しない方向で考えていた感じで…この暖簾に腕押し感、まさにNTTです。


工事当日…現場の人は颯爽と仕事をこなしてくれた!しかも無料!


さて、電話とネットの移設当日、予定より少しだけ早くNTTの下請けの工事会社の若い男性が現れました。
私 「ここにある光ケーブルを移設してもらいたいんですが」
作業員 「分かりました。えっと、ちょっと見させて下さいね」
何のためらいもなく、壁のコンセントのバネルを外し、配線引き回し用のワイヤー(?)を使って壁の中の配線状況を調べていきます。
作業員 「リビングから和室を経由してこっちの洋室に配線用の配管がありますね」
などとコメントしつつ、洋室にぶら下がっているローゼットをバチンと切り落とし、ものの10分ほどでファイバーをリビングに引き出してくれました。
私 「いやー、早い作業ですね。1~2時間はかかかるのかと思ってました」
作業員 「1日7~8件はやりますからね、2時間もかけてたら終わらないですよ(笑)」
と会話している間に、同じ下請け会社の電話回線の担当の作業員が到着、電話の開通(こちらも当日に残置されている建物セコム配線との切り離しの必要性が発覚もすぐに対応してくれた。費用は通常の電話引っ越し工事代のみ)を済ませて去って行きました。光ファイバの移設の方も、無事に終了、ローゼットがぶら下がっているのも格好悪いと指摘したら、壁付けの光コンセントにしてくれました。
私 「どうもありがとうございました。光コンセント移設してもらえて良かったです。」
私 「費用って幾らになります?」
作業員 「費用なんて頂けませんよ!無料です!(キリッ)
私 「(えーー!)」
さて、今回はプロバイダも変更せずに引っ越しをしたため、終端装置(ONU)にこれまで使っていたルータを差し込んだら設定変更の必要もなくすぐにネットが使えるようになりました。この間、約30分強。


さすがは天下のNTT、ひと筋縄では行かないことを再確認。


結果オーライ、とはいえ、本当に何がなんだか分かりませんね。工事の人たちには感謝しつつも、NTTという会社はグループ全体として相変わらず一貫性がないんだな、とため息がでるばかりです。ちなみに、本当はひかり電話に移行しようと思っていたのですが、最初のNTTとのやりとりがあったために、話を単純化するためにひかり電話の申し込みを早々に取り下げたことを付け加えておきます。(まあ、これはあとで申し込めば良い話ですが)


ところで、建物内に光ファイバーって本当に必要なの?


今回の光ファイバー移設工事の件で感じたのは、光ファイバーの引き込み位置が、部屋のレイアウトと密接な関係にあるということ。原則、光コンセントは一箇所、ここ、と決めた位置にファイバを引き込んで設置することになるので、利用者の変わる賃貸物件などにはあまり向いていないのではないか?VDSLのように電話用のメタル配線を流用する方式のほうが、複数の部屋に安価な電話コンセントを引き回しておいて、利用者が好きなコンセントにスプリッタとVDSLモデムを設置できるので(速度の問題はさておき)便利だと思うのです。もしくはLAN配線方式。光コンセント方式は(光ファイバーカッコいいでしょ、っていう)NTTの自己満足なんじゃないかと思ってしまいました。

あと、今回の引っ越しでは、結果的にBフレッツからフレッツ光ネクストに移行したのですが、これはまた機会があれば別の記事に。