Windows Embedded を詐称するレジストリハック
5月26日付の betanews の記事
How to continue getting free security updates for Windows XP -- until 2019 (→ 記事へのリンク)で、このレジストリハックが紹介されています。
筆者はこのレジストリハックを推奨するつもりはありませんので、具体的な設定方法はあえて紹介しませんが、簡単に解説をしておこうと思います。
Windows XP には、サポート終了となった通常のエディションの他に、同じく Windows XP をベースにした組み込み機器用のエディションである "Windows XP Embedded Edition" および、これをベースにしたエディションがあり、マイクロソフトのサポートは2019年まで継続中です。そして、「レジストリを変更して Windows XP を Embedded Edition に見せかけることで、Windows Update の利用資格を得ようというのが今回のレジストリハックの正体です。betanews の記事では "Windows Embedded PosReady" という、Embedded をベースにしたエディションの一つを詐称しています。
Windows XP と Windows XP Embedded は同じではない
そもそも、Windows XP と Embedded は全く別の製品ですし、レジストリハックによる詐称は、ライセンス違反になる可能性が大です。しかも、マイクロソフトは、今回の件について、レジストリハックは行わないようにとの警告を発しています(→ ZD Netの記事へのリンク)。
レジストリハックによって、とりあえず Windows XP Embedded 向けのセキュリティアップデートを受け取ることが出来るようになるかも知れませんが、Windows XP と Windows XP Embedded は完全に同じではなく、Windows XP を完全に保護できることが保証されないうえ、Windows XP と互換性のないアップデートを適用してしまうことで、最悪の場合 Windows XP が動作しなくなる可能性もあり得る、というわけです。
とにかく、一刻も早く Windows XP から新しいOSに移行することを考えましょう、ということですね。
(→ 関連記事: Windows XP を使い続けなくてはならない時の最後の手段 - Windows XP 延命ソリューションについて調べてみた)