2014年4月10日木曜日

ついに Windows XP のサポートが終了 - 今からできること

マイクロソフトによる Windows XP のサポートがついに終了しました。今後は、セキュリティーリスクが大きくなることが予想されるため、一刻も早く Windows XP から新しい OS に移行する事が推奨されていますが、実際には移行コストの問題から、まだまだ多くの Windows XP 搭載 PC が稼働する状況が続きそうです。



サポート終了とはどういうことか?


2014年4月9日(日本時間)、マイクロソフトによる Windows XP のサポートが終了したわけですが、実際何が変わるのか、をまとめておきます。

Windows XP 用の新規セキュリティーアップデートの提供が終了


マイクロソフトはこれまで Windows Update (Microsoft Update)で Windows XP のためのセキュリティーアップデートを提供し続けてきましたが、4月9日に公開したアップデートを最後に、今後は一切セキュリティーアップデートの提供は行われません。従って、今後新たなセキュリティーホールが見つかったとしても、マイクロソフトは Windows XP 自体に対策を施すことはありません。従って、ウイルスに感染するリスクが大幅に上昇することは間違いありません。

Microsoft Security Essentials のダウンロード提供が終了


以前の記事(→「Windows XP のサポートが終了へ。マイクロソフトからの救済措置があるので対応準備を!」)でも紹介しましたが、マイクロソフトは Windows XP から新しい OS への移行が遅れているユーザーがいることを承知しており、若干の支援を続けることを表明しています。その1つが、マイクロソフトのフリーのアンチウイルスソフトである "Microsoft Security Essentials" の更新プログラムで、2015年7月14日 まで提供が続きます。ただし、"Microsoft Security Essentials" ソフト自体のダウンロードは4月9日で終了しており、新たにインストールすることはできなくなっています。

Windows XP でダウンロードページにアクセスするとこのような画面が表示される


マイクロソフトが Windows XP のために提供を続けるもの


どうしてももう少し Windows XP を使い続けなくてはならない人のために、マイクロソフトが当面提供してくれるものは以下の通りです。有効に活用しましょう。

  • これまでに公開されているセキュリティーアップデート

新しいセキュリティーアップデートは提供されませんが、今のところ過去のセキュリティーアップデートについては、Windows Update で入手できるようです。

  • Microsoft Security Essential の更新プログラム

上に述べたように、Microsoft Security Essential をインストールしているユーザー向けの更新プログラムは当分の間継続して提供されます。

  • 悪意のあるソフトウェアの削除ツール (Malicious Software Removal Tool)

PCが特定の悪意のあるソフトウェアに感染していないかをチェック・除去するプログラムは、引き続き毎月新しいバージョンが提供されることになっています(→ ダウンロードサイトへのリンク)。

「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」は今後もバージョンアップが続けられる


やっておくべきこと


セキュリティーのために最低限やっておくべきこと。日本マイクロソフトの公式ブログで「お願い」として幾つかの事が推奨されています(→ ブログ記事へのリンク)。

  • ネットワークから物理的に切り離す - LANケーブルは抜いておきましょう。もちろんWifiもオフ。
  • セキュリティーアップデートは最新に - マイクロソフトが最後に提供したセキュリティーアップデートは必ず適用しておく。さすがにこの時だけはネット接続が必要ですね。
  • USBメモリは使わない - USBメモリなどはウイルス感染ルートになりやすいので使わない。
  • アンチウイルスソフトを最新の状態に - Microsoft Security Essential だけでなく、サードパーティのアンチウイルスソフトのメーカのうち数社は、今後も Windows XP のサポートを(消極的ながら)継続すると表明しています。
今後、Windows XP に新たに大きなセキュリティーホールが見つかった場合には、すぐにそれをターゲットにしたウイルスが登場するはずです。Windows XP の利用を継続せざるを得ない場合には情報収集を怠らないようにしたいものです。