2013年12月20日金曜日

無料の iWork と iLife を受け取る時の Apple ID に注意しよう

Apple は 2013年10月22日、新しい iWork (Keynote、Pages、Numbers) と iLife (iPhoto、iMovie、GarageBand) の無償化を発表しました。

新しい Mac や iOS 端末を購入したら、AppStore で無料で提供されているこれらのアプリをダウンロードして利用することができます。



チャンスは1回だけ


新しい Mac や iPhone、iPad を開封し、セットアップを進めると、例えば iOS 端末の場合は、
"Apple ID"
という画面が出てきて、サインインを求められます。これは後で設定することも可能ですが、大抵の人はここで Apple ID を入力すると思います。ここで入力した Apple ID は、iTunes Store/App Store 用の Apple ID として設定が登録されます。

さて、無償で提供される iWork と iLifeですが、App Store で無償で「購入」することで、ダウンロードして利用可能になります。

さて、この瞬間、何が起こったかというと、
  • 「新しく購入した本体で無償のアプリを受け取ることができる」権利の行使を完了
  • サインイン中の Apple ID に対してアプリがライセンスされる
ということになります。受け取る権利は本体に付いて来るのですが、ライセンスは Apple ID に対して付与される点が重要です。そして、Apple ID との関連付けのチャンスは一回だけなのです。

多くの人の考えそうなイメージ、
"新しく購入した機種に無償で付属してくる"
というのとは実は少し違うので、注意が必要です。


Apple ID の変更は不可、すなわち譲渡不可ということ


もし、その iPad を完全に消去して、「別の Apple ID」で再セットアップしたくなった時、無償で受け取ったアプリは「別の Apple ID」ではもう受け取ることはできません。アプリのライセンスは、受け取ったApple IDに対して付与済みだからです。そして、Apple ID 間では購入したアプリや音楽などのライセンスの譲渡は一切できないことになっています。

だから、家族に新しい iPad を譲りたいとなった時、また、誰か知り合いに(たとえば有償で)譲渡するとなった時、
"無償アプリは付属しない"
ということを伝える必要があります。


新機種で受け取ったアプリは旧機種にもインストール可能


でも、残念なことばかりではありません。新機種を購入することで、自分の Apple ID に付与されたライセンスは、その本体でだけ有効ではなく、自分の持っているほかの機種でも利用可能です。
Apple は、
"9月1日以降にアクティベートされた対応端末に対して無償で提供"
などととしていますが、それ以前に購入した機種を持っている人でも、別の端末でライセンスを受け取れば、それらの機種にもインストールしてつかうことができるのです。


そんなわけで、
無償アプリの受け取りに使う Apple ID はぜひ慎重に決めましょう
という話でした。